Claude Codeが「思ったより賢くない」と感じたら読む記事 — 癖を知れば別物になる

ミドリ: タツヤさん、正直な相談なんですけど……Claude Codeを入れてみたら、期待したほど「魔法」じゃなかったんです。変なファイルを触ろうとしたり、こっちの意図と違う実装をしたり。私の使い方が悪いんでしょうか?

タツヤ: 断言するけど、それは使い方だね。Claude Codeは「素で使うと実力の3割、整えて使うと120%」という癖の強いツールなんだ。うちは毎日Claude Codeで開発してるから、実体験ベースで「整え方」を教えるよ。

ミドリ(smiling): それを待ってました。お願いします!

Claude Codeの基本性格:慎重・文脈依存・拡張前提

タツヤ: まず性格をつかもう。Claude Codeの設計思想は3つ。

ミドリ: つまり「そのまま使って評価する」こと自体が間違い、と。

タツヤ(nodding): そう。ここから、効果が大きい順にコツを5つ紹介する。

コツ1:CLAUDE.mdを「新人への申し送り」として育てる

タツヤ: 最重要はこれ。Claude Codeはセッション開始時にCLAUDE.mdというファイルを読む。ここに書いた内容は毎回の前提知識になる。/init コマンドで叩き台を自動生成できるよ。

ミドリ: 何を書けばいいんですか?

タツヤ: 「優秀だけど今日入社した新人に渡す申し送り」を想像するといい。

タツヤ: 特に効くのが最後の「事故の記録」だ。うちでは「.envファイルの中身を表示しない」「デプロイ前に必ずビルド確認」みたいなルールを事故のたびに追記していて、同じ失敗が二度と起きなくなる。CLAUDE.mdは書類じゃなくて、育てる資産なんだ。

コツ2:いきなり書かせない — 計画モードで「合意してから」

ミドリ: 「意図と違う実装をされる」問題はどう防ぐんですか?

タツヤ: 計画モード(Plan Mode)を使う。Shift+Tabでモードを切り替えると、Claude Codeはファイルを読んで実装計画だけを提示し、承認するまでコードを書かない

ミドリ: ワンクッション挟むんですね。ちょっと面倒じゃないですか?

タツヤ: 逆だよ。手戻りが一番高くつく。3分の計画レビューで30分の書き直しが消えるなら安いものだ。目安として、こう使い分けてる。

コツ3:権限は「実績に応じて」段階的に緩める

ミドリ: 毎回「許可しますか?」と聞かれるのは、正直ちょっと煩わしいです……。

タツヤ: その感覚は正しい。ただし初日から全許可にするのは事故のもと。Claude Codeは設定ファイルで「どの操作を確認なしで許可するか」を細かく制御できるから、運転に慣れるのに合わせて緩めていく。

  1. 第1段階(初週):既定のまま。何を許可したかを観察する
  2. 第2段階:読み取り系(ファイル閲覧・検索・テスト実行)を自動許可に
  3. 第3段階:よく使う安全なコマンド(ビルド、lint、git status系)を許可リストへ
  4. 最終段階:破壊的操作(削除・デプロイ・push)だけ確認を残す

タツヤ: この「最後まで確認を残す操作」を決めておくのが肝だ。自律度はご褒美であって初期設定じゃない

コツ4:セッションを盛りすぎない — 1セッション1テーマ

タツヤ: 地味だけど効くのがこれ。1つのセッションで「バグ修正して、ついでにリファクタして、ついでにREADMEも」とやると、文脈が混ざって精度が落ちる。1セッション1テーマで区切り、別の仕事は新しいセッションで始める。

ミドリ(thinking): 人間の会議と同じですね。議題を詰め込むと全部中途半端になる。

タツヤ: うまい。あと長い作業の続きは --continue で前回セッションを再開できるから、「終わってないから区切れない」という心配は要らないよ。

コツ5:サブエージェントと自動化で「作業員」から「監督」へ

ミドリ: 慣れてきたら、次は何を覚えればいいですか?

タツヤ: 2026年のClaude Codeの本領は並列化と自動化だ。

タツヤ: ここまで来ると、人間の仕事は「書く」ことじゃなくて「指示の質を上げ、検収の目を持つ」ことになる。

料金と枠の考え方

ミドリ: プランはどれにすればいいんですか?

タツヤ: 個人の試用ならProから、業務で毎日使うならMax(5x=月$100 / 20x=月$200が目安)が定番だ。2026年5月には5時間あたりの利用枠が倍増されて、体感はかなり余裕が出た。ただし料金・枠は改定が頻繁だから、契約前に公式の最新情報を確認してほしい。

ミドリ: 使いすぎの管理はどうしてます?

タツヤ: 「重いモデルは難所だけ、定型作業は軽いモデル」の使い分けと、セッションを盛りすぎない運用(コツ4)で自然とコントロールできてるよ。

公式ドキュメントより先に進む — 情報の追いかけ方

ミドリ: Claude Codeって進化が速すぎて、ネットの記事がすぐ古くなりませんか?

タツヤ: なる。実際、数ヶ月前の解説記事のスクリーンショットはもう現行UIと違うことが多い。うちの追いかけ方は3つ。

  1. 公式チェンジログを週1で流し見る
  2. Claude Code自身に聞く。「サブエージェントの使い方を教えて」と聞けば、自分の最新仕様を答えてくれる
  3. 新機能は検証用リポジトリで1回試してから本番プロジェクトに持ち込む

タツヤ: 脱エンジニアの視点で考えると、「ドキュメントを読み込む力」より「AIに正しく質問して検証する力」が分岐点になります。仕様書を暗記する時代は終わったんだ。

よくあるつまずきと処方箋

ミドリ: 最後に、初心者がつまずきがちなポイントをまとめて聞いていいですか?

タツヤ: 現場でよく聞く3つに答えよう。

Q. 長く作業していると、だんだん的外れな回答が増える気がします。 A. セッションの文脈が長くなりすぎているサイン。会話の要約・圧縮を挟むか、キリのいいところで新しいセッションに切り替えよう。そのとき「今までの決定事項」をCLAUDE.mdに書き足しておくと、新セッションでも前提が引き継がれる。文脈は長さより鮮度だ。

Q. 生成されたコードが動きませんでした。AIって信用できないのでは? A. 「動かないコードが出ること」ではなく「動かないまま検収を通すこと」が問題なんだ。テストの実行までをClaude Codeに任せ、「テストが通ったら完了」という完了条件を最初に伝える運用にすると、自分でエラーを見つけて直すところまで回してくれる。

Q. 会社の機密コードを読ませても大丈夫ですか? A. 契約プランのデータ取り扱いポリシーを必ず確認すること。その上で、社内ルールとして「読ませてよいリポジトリの範囲」「.envなどシークレットは読ませない」を明文化しておくのが安全だ。うちではシークレットファイルの閲覧禁止をCLAUDE.mdに明記して、ツール側の権限設定でも二重にブロックしている。

まとめ:Claude Codeは「育てるツール」

ミドリ: 今日の話、「Claude Codeが賢いかどうか」じゃなくて「賢く働ける環境を私が用意できてるか」の問題だったんですね。CLAUDE.mdすら書いてませんでした……。

タツヤ: みんな最初はそうだよ。優先順位は明確で、①CLAUDE.mdを書く → ②計画モードを覚える → ③権限を段階的に緩める。この3つだけで「思ったより賢くない」は消えるはずだ。そこから先のスキル化・並列化は、慣れてからで十分。

ミドリ(smiling): まずは /init でCLAUDE.mdの叩き台を作るところから始めます!


次のアクション

ミドリ: 今日からできる手順をまとめてください。

タツヤ: 3ステップで進めよう。

  1. CLAUDE.mdを生成して10行足す/init で叩き台を作り、ビルドコマンド・守ってほしい規約・触ってはいけない場所を自分の言葉で追記する(所要時間:30分)
  2. 計画モードで1タスク完走する:Shift+Tabで計画モードに切り替え、「計画を見る→修正を指示する→承認する」の流れを小さなタスクで体験する
  3. 許可リストを1つ育てる:1週間使って毎回許可している安全な操作を見つけ、自動許可に登録する

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